・「運の減少感」〜いつ思うのか
 このような「運の減少感」や「運の定量感」を感じるのはいつなのでしょうか。まず「運の減少感」が最も生じるのは1.「幸運」な結果を得た直後です。この場合には先に挙げた畏怖感のような感情とも結びついており、ネガティブ感情に近いものを指します。。

 次に2.これから起こる出来事の結果を具体的に想像した場合です。この場合には「運を使ったから」というやや解釈的なものになります。「運資源ビリーフ」を持つ者は良いこと、特に「幸運」は続かないと思いがちなのです。

  さらには3.「幸運」な結果を得た後で、実際に失敗したり、良くない結果を得た後です。この場合には自分の能力や努力不足ではなく、「過去に運を使ったから失敗した」という完全に解釈的なものとなります。心理学では自分の自尊心を傷つけたくないがために、自分の能力や努力不足を棚上げする現象(セルフサービングバイアス)はよく知られています。