・なぜ資源なのか
 しかし、なぜ「運資源」なのでしょうか。それは直接資源という言葉を用いなくても、運を量のように扱っているという考え方が共通しているからです。このような運を資源に例えた例は山のようにあります。

 では資源の例えとはどのようなものでしょうか。例えば「運が減る−増える」のような増減を示す表現であったり、「運を使う」という使用や消費の表現、「運の量は一生で決まっている」という定量の表現、「運をもらう−あげる」という譲渡の表現などがあります。

 このうち代表的なのは「減る」と「決まっている」という二つの表現です。この「減る」や「決まっている」という考え方はネガティブな感情とも結びついているので、私はそれぞれ「運の減少感」と「運の定量感」と呼んでいます。感情と考え方の間にある微妙な違いは込み入った話になるので次に述べます。